2014/10/26

カバー要りません

本屋さんで文庫や単行本を買うと
レジでおおむね「カバーお掛けしますか?」と訊かれますな。
 ワタクシは大抵の場合「いや結構です」と答えます。





















だってさあ、せっかく素敵な表紙の本選んだのに
本屋さんの、可もなく不可もないような
ぺらぺらのブックカバーかけちゃったらもったいないじゃん
編集者も、デザイナーも、イラストレーターも
これがイイ、ってつくったものを隠しちゃイカンでしょ
ワタクシは少しであれ「本をつくる」仕事に関係しているわけだから
つくってくれた人へのリスペクトを忘れないようにしなくちゃ
と思っているのです
また、自分たちが作った本を、手に取ってくれた人たちが
「カバーを掛けるのもったいない」と思ってくれるような
そんな本をつくりたいと思っているわけです
だから、カバー要りません

あ、でもカバーすべてを否定しているわけじゃなくて
持ち運ぶときとか、カバンに入れるときなどは
布でつくられたカバーをかけて出かけるときもあります
何れにせよ、レジでおまけに付けてくれるヤツは
お断りしているのです
(まあ、三省堂とかそれなりに悪くないカバーもありますが)

暮しの手帖社「エプロンメモ よりぬき集」1200円
暮しの手帖で1954年から続いている
日常のちょっとしたメモやアイディアを記した連載
内容ももちろん、表紙も裏表紙もすてき
なので、カバー無しで読んでおりますよ
角や帯が汚れて、ちょっと凹んだり切れたりしてくるけど
それもイイ味わいであります



2014/10/05

500円(税別)のエンタテインメント

去ること3ヶ月ほどの7月某日
京橋の地下にあるギャラリーで
中ザワヒデキさんの個展に行ったのです
久々に会った中ザワさんからシャンパンを1杯いただいたり
なかなか充実した展示で満足だったのですが
そこで購入したのがコレ
中ザワヒデキの「近代美術史テキスト」

いやもうコレ、はっきり言ってオカしいです
表紙から後付け、裏表紙まで全部「手書き&手描き」なの
フォント、とかそういう問題じゃなくて全部「手書き」
挿し絵とか参考図版も全部「手描き」
正直言ってキチガイじみてます

そのコマゴマとした文字列はローガンにはきついけど
内容は至極真当で素晴らしいテキストなので
ウチの生徒に読ませたい
89年の発行なので、最終章が「スージィ甘金」さんですが
今なら誰だろう
ろくでなし子さんあたりだろうか
ともあれ、これを500円で手に入れることができるのは
とてもいいことなのではないかと、思うのであります

これがまた、売ってるんだよねTTSUTAYAで
「近代美術史テキスト」中ザワヒデキ



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