
その一日後の今敏さんの件も、グッときたが、川本先生の訃報は、ちょっと堪えるなあ、と思う。
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ボクが若い頃、川本先生が今は亡き岡本忠成先生と組んで、年に一回開催していた「川本+岡本パペットアニメーショウ」を楽しみに出掛けていたのを思い出す。
岡本先生の作品では「おこんじょうるり」に涙し「チコタン」に戦慄した。
川本先生の作品は「道成寺」が初めてだったが、そのスゴさは、感動を通り越した何かを感じた。画面から伝わってくる情念とも言える「気持ち」は、若いボクの中に直球でぶつかってきた。
実際上映会などで、若い人たちに「道成寺」を観てもらうと、国籍を問わず、みんな押し黙って、食い入るように画面に釘付けになる。
実は、今ボクが、アップルストア渋谷で毎月行っているイベント「Flashアニメshow」&「お絵描きアニメshow」は、川本先生と岡本先生に敬意を表して付けたタイトルだ。
もちろん遙かに及ばないのは解っているけれど、少しでも近づいて、多くに人の楽しんでもらいたいと思って付けたのだ。
そんなイベントを始めた年に岡本先生に続き川本先生も鬼籍に入ってしまった。何か、大きなものを無くした気持ちでいっぱいだ。実際大きなものを無くしたのだと思うこの国は。
学生時代、2日間だけ、川本先生の下で勉強をしたことがある。
舞台美術や演出の講義を川本先生がしてた時、サポートとして16ミリ映写機の上映係をしていたのだ。そして、終わった後に、先生から色々なお話を伺い、まだ映画学校の学生の我々に対して、真摯で真剣で、そして厳しい教えを短時間にたくさん戴いた。テクニックではなくつくる姿勢や考えかたをたくさん伝えてくださった。それも今は貴重な思い出となってしまった。
まあ、正直誰もが死から逃れることは出来ない。だから仕方がないといえば仕方がないのだけれども、最後の作品が、5年前の「死者の書」というのも、なんかぐるぐる考えちゃって、涙が出てくる。
80年代のはじめ、国外で評価の高かった川本先生をこの国の人たちやお役人さんがいかに冷遇してたか。当時我々学生が憤慨していたのに対して、川本先生はニコニコして別にイイよ、みたいなことをおっしゃってたことを思い出す。実際最近になって、ちゃんと評価されているので、なんとなくよかったなあ、アレでよかったんだ、とか思ってた矢先にお亡くなりになるっていうのも、ちょっと悲しいというか、悔しい感じがする。
ああ、何かまとまらないからこのくらいにしておこう。
書きたいこといっぱいあるけど、そのうちに書けたらかくですよ。
眼がしょぼしょぼしてきたよ。
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パペットアニメーショウのこと
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先生、おやすみなさい
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